グランドステージ稲城マンション建替事業(東京都稲城市)
平成20年12月竣工 《グランデサラ多摩川》

完成写真
完成写真
建て替え前
事業コンセプト
平成16年2月に竣工した「グランドステージ稲城」は、その後構造計算書が偽装されていたことが発覚し、「震度5強の地震で倒壊の恐れがある」と耐震性の検証結果が国土交通省から公表されました。
そのため、マンションの建替えが急務となり、当社が事業コーディネート、設計監理を受託しました。
マンションが再建される迄は、権利者には仮住居での生活が続くということもあり、一日でも早く『安心していつまでも住み続けられるマンション』が再建できるよう権利者と共に本再建事業に取り組みました。
事業の特徴
●特徴
①マンション建替え円滑化法適用(都知事認可事業)
②補助金の導入
③構造計算書偽装マンションの建替え
●事業の経緯
構造計算書の偽装の発覚後から、検討委員会(のちの理事会)を中心に住民が一丸となって建替えに向けての検討が始まりました。
本事業は東京都都市整備局の指導のもと、稲城市の協力を得ながら事業を進め、補助制度も活用しています。
また、権利者の負担軽減を目的として、隣接地を購入、再建建物を一層増やすことで保留床を計画しました。
その保留床の販売にあたっては、建替組合が自らホームページの作成やチラシの作成など販売活動など積極に取り組み、保留床3戸を売却しました。
●権利変換計画
権利変換では、従前マンションの建設時期を考慮し、土地持分に位置別効用比を設定したものを従前資産とし、全員同意を得て権利変換計画を作成しました。
従前よりも3戸多く計画されたことで、一定のルールのもと希望住戸の選定をおこないました。
●施設計画
施行再建マンションの計画にあたっては、組合員の意向により従前と同じ形状、同じ間取りの計画とし、従前よりも1層高い10階建てとしています。
建物形状が従前とほぼ同じであるため、既存杭を活用しながら、新耐震基準に適合した設計を行いました。
権利者住戸は、数度にわたるヒアリングを実施し、組合員の意向を最大限反映した住戸プランの作成に取り組みました。
また、多摩川に面した立地を活かし、屋上を住民に開放するなど、共用部分でも従前マンションからの改善を実現しました。
●管理運営計画
管理会社は、数社に対して募集を行い、ヒアリングを実施した上で選定しました。また、選定後には管理会社と共に、従前からの改善を図るべく管理規約の作成に取り組みました。
「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」に従い、委託契約により管理組合から管理会社に委託している業務内容は、事務管理業務、管理員業務、清掃業務、建築設備の点検管理業務等。
管理方式は、管理員(1名)の勤務体制で、月曜日~金曜日 午前8:00~12:00。
事業の概要
事業名 | グランドステージ稲城マンション建替事業 |
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施行者 | グランドステージ稲城マンション建替組合 |
参加組合員 | - |
総事業費 | 約7.9億円 |
建て替え前 | 建て替え後 | ||
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建物名称 | グランドステージ稲城 | → | グランデサラ多摩川 |
建築 年次 | 平成16年 | → | 平成20年12月 |
棟数・ 階数 | 1棟 / 地上9階 | → | 1棟 / 地上10階 |
敷地 面積 | 966.33㎡ | → | 1088.77㎡ |
延べ 面積 | 2,912.79㎡ | → | 3,481.80㎡ |
総戸数 | 24戸 | → | 27戸 |